演出・森新太郎、溝端淳平&忍成修吾&温水洋一は「完璧な顔合わせ」 ハロルド・ピンター作『管理人』開幕 - 2017年11月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
サイト内検索
すべて|
公演名|
人名・劇団名|
劇場|
演劇ニュース
様々な条件で検索
こだわり検索
注目キーワード

演劇ニュース

このエントリーをはてなブックマークに追加
ニュースを購読する
『管理人』開幕 1 左から、温水洋一、溝端淳平、忍成修吾

▲ 左から、温水洋一、溝端淳平、忍成修吾

ギャラリーで見る(全13枚)


『管理人』開幕 2 左から、忍成修吾、溝端淳平、温水洋一

▲ 左から、忍成修吾、溝端淳平、温水洋一

画像を拡大

このほかの写真も見る

溝端淳平&忍成修吾&温水洋一が演出・森新太郎とともにハロルド・ピンターの代表作に挑戦。舞台『管理人』が、26日にシアタートラムにて開幕した。

物語の舞台は、ロンドン西部にある家の一室。住み込みで働いていたレストランを首になったばかりの宿無し老人デーヴィス(温水)は、偶然知り合ったアストン(忍成)に自分の家に来ないかと誘われ、これ幸いと付いて行く。だが翌朝、いきなり現れたアストンの弟ミック(溝端)に不審者扱いされ激しく責め立てられてしまう。無口で謎めいた家のリフォーマーと称するアストンと、家の所有者であると主張する切れ者のミック。彼らはそれぞれに、この家の“管理人”にならないかとデーヴィスに提案してくる。やがて、兄弟に見込まれたデーヴィスの態度は、次第に変化してゆく……。

1960年にロンドンで初演され、イギリス、ナショナル・シアター調査の「20世紀の英語戯曲」第9位にランクインする本作。このたび、演出・森が、「完璧な顔合わせ」と語る溝端&忍成&温水とともにピンター作品に初めて取り組んだ。息つまる緊張感の中、ピンターの描く人間存在の滑稽さと切なさが浮かび上がる。

初日を迎えた森とキャストのコメントは以下の通り。

■森新太郎(演出)
初日を迎えて、あらためてピンターは人間の愛というものを描きたかった作家なのではという気がしています。稽古中、字面だけではわからなかった役の関係性が俳優を通して立ち上がってきて、それがあまりに切なくて、こんなに哀しいのかと感じました。1960年ロンドン初演の作品ですが、さすがにピンターだけあって普遍的な人間の痛みを描いていて、いつの時代にやっても突き刺さる人には突き刺さる作品。のめり込んでしまう人は兄弟やデーヴィスの過去、この先のことなど、どんどん気になって引き込まれて、抜け出せなくなるのでは。
出演者3人は完璧な顔合わせです。温水さんは飄々としながらもまわりに意識をビシッと張りめぐらせ、忍成くんは圧倒的な集中力で彼の世界をつくり、溝端くんは華があり、そこからとてつもなく深い闇を垣間見せてくれて、僕が想像した以上にそれぞれ見事に役を膨らませてくれました。
僕は気分が塞がっている時にこの作品を読んだら面白く感じたのですが、同じくちょっと気分が塞がっていたり、人生に行き詰っているかもと思う人に観てもらえたら「人間ってこうなのかもな」と、救われた気持ちになるかもしれません。人生にどん詰まっている方にこそ、ぜひぜひ観ていただきたい舞台です。

■溝端淳平 ミック役
抱えてきたものをお客さんに観てもらえる初日はワクワクして楽しかったです。ピンター作品は一筋縄ではいかないとは覚悟していましたが、森さんの飽くなき探究心や何かを掘り出そうという執着心に魅せられて、稽古を積み重ねてきて、培ってきたものを出すことができました。答えを提示するのではなく、お客さんの想像力をかき立てる、いかようにでも解釈できるところがこの作品の魅力で、僕も演じていて毎日発見があります。ミックは“異物”だと思っているのですが、異物として舞台に出る感覚、支配している感覚というのは、演じていてとても楽しいものだと思いました。

■忍成修吾 アストン役
僕が演じるアストンだけでなく、ミックもデーヴィスも、この戯曲自体が本当に面白くて、全部繋がっているように思うんです。でも「これってもしかして……」という発見を、あえてみんなで共有しないで、それぞれがこっそり持っている。森さんの策略なんだと思います。森さんはギリギリの高さの階段を一段ずつ用意してくれて、ようやく登れたと思ってもさらに上に階段がある。考え方によっては苦しいですけど、食らいついていけばだんだんハイになって楽しくなってきます。そして今いる所から最初の自分を見おろすと、すごく高くまで登っていることに気付くんです。これからも森さんの演出を信じていきたいと思います。

■温水洋一 デーヴィス役
2年ぶりの舞台なのですが、これは相当手強いぞ、と。初日が終わった今の気持ちは、これまでの作品で感じたことのある初日の解放感とかではなくて、ふわふわしているというか、こんな感覚になったのは初めてかもしれないです。お客さんがひとつの部屋を覗き見しているようなお芝居で、デーヴィスは出番もセリフも多いのですが、でも大変さは三人とも同じ。森さんとも話して、“無様”が似合う奴を演じようと最初から決めていましたが、もっともっと無様でも良い。そんな無様で憎たらしいデーヴィスを演じることも楽しみたいですね。

公演は12月17日(日)まで。

この記事の写真

  • 『管理人』開幕 1 左から、温水洋一、溝端淳平、忍成修吾
  • 『管理人』開幕 2 左から、忍成修吾、溝端淳平、温水洋一
  • 『管理人』開幕 3 温水洋一(左)と溝端淳平
  • 『管理人』開幕 4 温水洋一(左)と溝端淳平
  • 『管理人』開幕 5 温水洋一(左)と忍成修吾
  • 『管理人』開幕 6 温水洋一(左)と忍成修吾
  • 『管理人』開幕 7 温水洋一(左)と溝端淳平
  • 『管理人』開幕 8 温水洋一(左)と溝端淳平
  • 『管理人』開幕 9 温水洋一(左)と忍成修吾
  • 『管理人』開幕 10 溝端淳平
  • 『管理人』開幕 11 溝端淳平
  • 『管理人』開幕 12 忍成修吾
  • 『管理人』開幕 13 温水洋一

インフォメーション

関連サイト

トラックバック

この記事のトラックバックURL

http://www.theaterguide.co.jp/mt/mt-tb.cgi/9660