三島ワールドをルヴォーが再構築した『黒蜥蜴』が上演中! - 2018年1月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『黒蜥蜴』開幕 1

▲ 井上芳雄(左)と中谷美紀

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中谷美紀が美と闇の世界に生きる女盗賊に挑んだ舞台『黒蜥蜴』が上演中。明智小五郎演じる井上芳雄をはじめ、相楽樹、朝海ひかる、たかお鷹、成河らが好演している。

本作は三島由紀夫が手掛けた戯曲の中で最高傑作の一つとも言われている代表作。過去に幾度も舞台化されてきた作品を、三島を敬愛してやまない演出家、デヴィッド・ルヴォーが長年抱いていた演出プランで新たに構築した。

ぼんやりとした照明の中で、中谷扮する黒蜥蜴は、現世とは一線を画すほどの美しさで登場。対して明智を演じる井上は、ともすれば黒蜥蜴の艶やかな世界に引き込まれそうな危うさを見せながらも、しっかりと現実世界に立って黒蜥蜴と対峙している。

宝石商・岩瀬庄兵衛に扮するたかお鷹は、一代で財を成した昭和の男臭さを存分に発揮し、娘の早苗を演じる相楽樹は、お嬢様ゆえの無邪気さを自然に見せる。また岩瀬家の家政婦ひな役の朝海ひかるは、家政婦と黒蜥蜴を崇拝するスパイの雰囲気を巧みに演じ分け、黒蜥蜴の虜となっている男・雨宮潤一役の成河の表情は、終始黒蜥蜴の魔法にかけられているかのような顔つきだ。

想像力をかきたてられる場面転換、少しずつ見えていた結末への布石とも思える演出が、観る者に時間を忘れさせる。稀代の女盗賊・黒蜥蜴と、名探偵・明智小五郎の勝負と愛の行方がどのように描かれているか、ぜひ劇場で確認してもらいたい。

初日前に発表された出演者の主なコメントは以下の通り。

■中谷美紀 緑川夫人/黒蜥蜴役
ルヴォーさん主催の演劇学校に、出演料を頂戴して通わせていただいたような、充実したお稽古を経て、いよいよ初日を迎えることになり、少々緊張しておりますが、「一字一句誤りの無い完璧なセリフで感情がこもっていないよりも、物語を生き、感情の発露によって多少セリフが乱れても、後者の演劇を観たいと思う。もちろんだからと言って、セリフをないがしろにしていいというわけではないけれど」とおっしゃったルヴォーさんの言葉を信じて、井上芳雄さんをはじめとする共演者の皆さんの言葉に耳を傾け、表情を見逃さず、心と心の対話を最も大切に演じたいと思います。高尚なものと低俗なもの、喜劇と悲劇、美しいものと醜いもの、愛と憎しみ、エロスとタナトス、相反する二つの世界が混じり合い、拮抗し合う三島ワールドをぜひご覧いただきたいです。

■井上芳雄 明智小五郎役
ルヴォーさんとカンパニーのみんなと、この『黒蜥蜴』の世界にいられることが最高に幸せです。早く、皆さんに観ていただきたい。きっと今まで観たことのない、でも、心の奥ではどこかで知っていた愛の世界がそこにあるはずです!

■相楽樹 岩瀬早苗役
ルヴォーさんの稽古は本当にあっという間でしたし、稽古というよりはカンパニー全員で『黒蜥蜴』の世界を探求しながら冒険しているような時間でした。ルヴォーさんの演出する『黒蜥蜴』は、さまざまな表情や魔法で溢れていて目が離せなくなるはずです。お楽しみください。

■朝海ひかる 家政婦ひな役
ルヴォーさんの指揮の元カンパニー全員で『黒蜥蜴』の世界をお届けできるよう精いっぱい頑張ります。

■たかお鷹 岩瀬庄兵衛役
やる事はやった。後は本番のライブを楽しむのみ。

■成河 雨宮潤一役
不思議と緊張もなく穏やかな気持ちです。大きな見所は、想像力を刺激するシンプルで力強い演出。デヴィッド・ルヴォーの美意識が行き届いた、演劇ならではの「空間の使い方」にぜひ注目して欲しいと思います。三島由紀夫への新しいアプローチとして、きっと沢山の人に受け入れられるだろうと期待しています。

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