KAAT×世田パブ共同制作・白井晃演出『バリーターク』上演 出演に草なぎ剛、松尾諭、小林勝也 - 2018年2月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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KAAT『バリーターク』会見 1 左から、白井晃、松尾諭、草なぎ剛、小林勝也

▲ 左から、白井晃、松尾諭、草なぎ剛、小林勝也

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KAAT『バリーターク』会見 5 左から、白井晃、松井周、松原俊太郎、森山開次、長塚圭史、杉原邦生、木ノ下裕一

▲ ラインアップ発表会より。左から、白井晃、松井周、松原俊太郎、森山開次、長塚圭史、杉原邦生、木ノ下裕一

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KAAT神奈川芸術劇場と世田谷パブリックシアターが、初の共同制作を実施。アイルランドの劇作家エンダ・ウォルシュの戯曲『バリーターク』を白井晃の演出で上演する。

共に“創造型公共劇場”として、数多くの話題作を企画・上演に意欲的に取り組んできた両劇場。今回の初タッグでは、同時代の鬼才海外作家の作品を数多く手掛けてきたKAAT芸術監督・白井の演出により、映画「ONCE ダブリンの街角で」舞台版でのトニー賞脚本賞受賞や、デヴィッド・ボウイの遺作のミュージカル『LAZARUS』の脚本などで注目を集めるエンダ・ウォルシュの2014年初演作品を日本初演する。

劇中に登場するのは、ある部屋で日常的な営みを繰り返し、“バリーターク”という村の話を語りつづける二人の男、そして、その二人の奇妙な生活に大きく関与する第3の男。二人は誰か? どこにいるのか? そして壁の向こうには何があるのか? 白井のもとに、草なぎ剛、松尾諭、小林勝也が集結し、ウォルシュのユニークな才能が詰め込まれた劇世界を立ち上げる。

会見での主なコメントは以下の通り。

■白井晃
素晴らしいキャストに参画していただいて喜ばしく思います。役名は「男1」「男2」としか書いていない台本なんですが、読んでいて最初に頭の中に思い浮かんだ理想のイメージキャストがお二人(草なぎ、松尾)でした。さらに、尊敬している小林さんにやっていただける。それが実現することができて、これほどうれしいことはありません。
【作品について】
常々作品を選ぶ時には、今、われわれが生きる社会とのつながりを考えています。この作品は、どこの世界かも分からないところで、二人の男がただ日常を繰り返しているという不思議な物語。ただ、そこに、いろいろと変化していく社会の中で、われわれが感じている“生”とは何なのか? という思考に確実につながっています。男二人の行動は、まるでわれわれがルーチンワークのように繰り返している日常を照らし出しています。手探りで自分の存在を確かめる二人の姿を通して、やがて、お客さんも「自分たちの“生”は何だろう?」「この世界は何だろう?」とふと考え、二人とつながっていくような構造の作品だと思っています。
【キャスティングについて】
理由をはっきりとは言語化できませんが、二人の男が延々と日常会話を繰り広げるているその姿に、最初に思ったのはベケットの『ゴドーを待ちながら』でした。『ゴドー〜』は、キートンとチャップリンを想定して書いたという話を聞いたことがありまして、真剣だけど滑稽、喜劇性のある日常を一生懸命繰り返している二人の姿に、こんな言い方は失礼ですけど、“日常の中に居ても日常感のない方々”に(笑)、やっていただけたらと思ったんです。どこにいるのか分からないという、そんな非日常性の中で、「自分の存在ってなんだろう?」とふわふわっと思っている草なぎさんは魅力的だろうと、そして、その時にぼやーっと「そうだよなぁ、分かんないよな、俺たち」って言っている松尾さんをイメージしたのがスタートでした。

■草なぎ剛
僕自身にとって久しぶりの舞台ですし、松尾さんと小林さんと3人で、がっつりとお芝居ができますし、また新しい自分を経験できると思いました。海外作品で難しい描写やセリフがありますが、これもまた楽しんで、新しい自分を発見し、成長にもつなげることができると思います。未知なる自分を追い求めて、舞台に立ちたいと思います。
ホンは、僕にはとても難しかったんですけど、何か普遍的な生と死が描かれているのだなと、感覚で感じ取ることができました。今まで自分のやったことのない舞台で、やったことのないホンを読んだ感覚に囚われた、興味が尽きない内容だと思いました。

■松尾諭
この話をいただいてびっくりしました。普段は端の方でギャーギャーやらせてもらってることが多くて、またそれが性に合っているタイプでもあるのですが、今回はわりと真ん中でワーワーとやる役で、セリフも多くて、身体も動かして、大変なことがたくさんあると思うんですが、それも不安も含めて楽しみでいっぱいです。白井さんには稽古中にたくさん怒られたりとか、草なぎさんとか小林さんには「何やコイツ」と思われたりするでしょうけど、大目に見ていただいて、出来上がりはすごく楽しいものを皆さんにお見せできるように頑張ります。
(台本は)一読目はちんぷんかんぷんで、2度目はもっと分からなくなって、3回目はまだ読んでないです(笑)。ただ僕自身の趣味でもあるんですが、映画で言うとデヴィッド・リンチのような、ちょっと難解な作風が好きなので、これも“余白”のようなものを、見る側とやる側で埋めていけるホンだと思いました。これから自分自身がこのホンに向き合って、身体や頭の中で膨らんで、面白くなっていくのが楽しみです。

■小林勝也
私が芝居を始めたころは、所属した劇団の芝居しか出られなかったのですが、このようにさまざまな公共劇場が出来て、さまざまな作家や演出家やスタッフ、役者に出会えて、生きてきてよかったなと思っています。私も新しい作品、新しいメンバーと、新たなこれからの自分自身の可能性を探せるように、仲良く激しく厳しくやろうと思います。
ずいぶん長いこと舞台をやってきて、難解というか、変わっているというか、やってみなければ分からないという作品にずいぶん出会いましたが……、今回がこの最高だと思います(笑)。だから、ちょっといつもの芝居よりも、ちょっと緊張してます。どう解釈していくのか、緊張しながら楽しみにしています。

また、本作と併せて、KAAT神奈川芸術劇場の2018年度のラインアップが発表となった。

幕開けを飾る『バリーターク』に続くのは、「サンプル」松井周が手掛ける『グッド・デス・バイブレーション考』。新・輪廻転生法により貧困家庭の65歳を過ぎた人間は、肉体を捨てることを強く望まれるという近未来社会を舞台に、閉ざされた地域のとある家族の姿を描く“現代または近未来版楢山節考”だ。「雑誌でおしゃれな終活がフィーチャーされたりして“安楽死”のブームが来るのでは。老人ホームでお金を使うよりも、苦しまずに死ぬことを望むそんな波が来るのでは」と語る松井がどんな劇世界をつくり上げるのか注目したい。

演劇作品では、昨年、好評を博し、白井も高く評価する『忘れる日本人』を手掛けた松原俊太郎作×地点・三浦基演出による新作『山山』、杉原邦生を演出に迎えての『オイディプス王』、糸井幸之介とのタッグで送る木ノ下裕一の木ノ下歌舞伎『糸井版 摂州合邦辻』(仮)もラインアップ。

白井自らの演出作品では、レイ・ブラッドベリの名作SFを舞台化する『華氏451』、サルトル作『出口なし』再演が並ぶ。白井が「言論統制、情報操作が取りざたされる今、やっておくべき作品」であると取り上げた『華氏451』の上演台本を執筆するのは、「絶対にやりたかった作品」と手を挙げたという長塚圭史。「少人数制の劇にうまく置き換えることができたし、ちょっとした仕掛けもあってとても面白い作品になると思います」と自信をのぞかせた。

また、長塚は『セールスマンの死』の演出でも参加。「約2日間に一人の人生がすべて込めれているという手法からして圧倒される。これほどに優れた戯曲はない。本当を言うと恐ろしくてやりたくはないのですが(笑)」と笑わせたが、「非常に信頼できる俳優さんが出演してくれると決まり、このタイミングしかない」「“面白い演出”をするとかではなく、しっかりと戯曲の魅力がこの時代にどう響くのか、真剣に向き合ってつくりたい」と意欲的な姿勢を見せていた。

串田和美による新作も上演されるが、同作については、会見直前に届いた串田のFAXから、ソーントン・ワイルダーの『危機一髪』を題材にした作品であると急きょ明かされる一幕もあった。

そのほか、森山開次によるキッズ・プログラム『不思議の国のアリス』や、各国のダンス作品なども加わる多彩なラインアップとなっている。

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  • KAAT『バリーターク』会見 1 左から、白井晃、松尾諭、草なぎ剛、小林勝也
  • KAAT『バリーターク』会見 2 草なぎ剛
  • KAAT『バリーターク』会見 3 松尾諭
  • KAAT『バリーターク』会見 4 左から、松尾諭、草なぎ剛、小林勝也
  • KAAT『バリーターク』会見 5 左から、白井晃、松井周、松原俊太郎、森山開次、長塚圭史、杉崎邦生、木ノ下裕一

インフォメーション

KAAT神奈川芸術劇場×世田谷パブリックシアター
『バリーターク』

【スタッフ】作=エンダ・ウォルシュ 翻訳=小宮山智津子 演出=白井晃
【キャスト】草なぎ剛/松尾諭/小林勝也

■神奈川公演
2018年4月14日(土)〜5月6日(日)
*プレビュー公演:4月14日(土)・15日(日)
・会場=KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
・一般前売=3月4日(日)開始
・料金=全席指定7,000円/U24(24歳以下)3,500円/高校生以下1,000円/シルバー(満65歳以上)6,500円
*プレビュー公演6,000円

■東京公演
2018年05月12日(土)〜6月3日(日)
・会場=シアタートラム
・一般前売=3月4日(日)開始
・料金=全席指定7,000円/高校生以下3,500円/U24(24歳以下)3,500円

■兵庫公演
2018年6月16日(土)・17日(日)
・会場=兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

【そのほかKAAT神奈川芸術劇場 2018年度ラインアップ】

KAAT×サンプル
『グッド・デス・バイブレーション考』

【スタッフ】作・演出=松井周
2018年5月中旬
・中スタジオ

KAAT×地点
『山山』

【スタッフ】作=松原俊太郎 演出=三浦基
2018年6月6日(水)〜16日(土)
・中スタジオ

KAATキッズ・プログラム2018
『不思議の国のアリス』
【スタッフ】演出・振付=森山開次
2018年7月中旬
・中スタジオ

KAATキッズ・プログラム2018
『グレーテルとヘンゼル』

【スタッフ】演出=ジェルヴェ・ゴドロ
2018年8月
・大スタジオ

KAATキッズ・プログラム2018(招聘プログラム)
『ホワイト WHITE』
(スコットランド)
2018年8月
・大スタジオ
『ニュー オーナー NEW OWNER』(オーストラリア)
2018年8月
・大スタジオ

KAATプロデュース
『華氏451度』

【スタッフ】演出=白井晃 上演台本=長塚圭史
2018年9・10月
・ホール

KAAT DANCE SERIES 2018×Dance Dance Dance@YOKOHAMA 2018
『バレエ・ロレーヌ公演』
(フランス)
2018年9月16日(日)・17日(月・祝)
・ホール
『マチュラン・ボルズ公演』(フランス)
2018年9月22日(土)〜24日(月・休)
・大スタジオ

ウースター・グループ『タウンホール事件』(USA)
2018年9月下旬
・大スタジオ

KAAT DANCE SERIES 2018
『A O SHOW』
(ベトナム)
2018年10月
・ホール

KAAT DANCE SERIES 2018
『Cross Transit 2』
(仮)
【スタッフ】演出=北村明子
2018年10月
・大スタジオ

KAATプロデュース
『セールスマンの死』

【スタッフ】演出=長塚圭史
2018年11月
・ホール

KAAT DANCE SERIES 2018
伊藤郁女・森山未來『新作』

2018年11月1日(木)〜4日(日)
・大スタジオ

KAAT EXHIBITION2018「潜像」
さわひらき展「潜像の語り手」
2018年11月11日(日)〜12月9日(日)
・中スタジオ
島地保武『新作』パフォーマンス
2018年11月中旬〜下旬
・大スタジオ

三宅純コンサート「The here and after」
2018年11月23日(金・祝)
・ホール

KAATプロデュース
『オイディプス王』

【スタッフ】演出=杉原邦生
2018年12月
・大スタジオ

KAATプロデュース
『出口なし』

【スタッフ】演出=白井晃
2018年1月
・中スタジオ(予定)

KAAT×まつもと市民芸術館
『新作』

【スタッフ】演出=串田和美
2019年1・2月
・大スタジオ(予定)

「TPAM 国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2019」
2019年2月9日(土)〜17日(日)
・全館

KAAT×ロームシアター京都×穂の国とよはし芸術劇場
木ノ下歌舞伎『糸井版 摂州合邦辻』
(仮)
【スタッフ】補綴・監修=木ノ下裕一 上演台本・演出・音楽=糸井幸之介
2019年3月
・大スタジオ

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