古河耕史、細田善彦、伊藤祐輝、ROLLYが挑むドラッグジャンキーの人間模様 谷賢一演出『ハイ・ライフ』公開稽古 - 2018年4月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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SMA_STAGE『ハイ・ライフ』稽古 1

▲ 左から、細田善彦、伊藤祐輝(奥)、古河耕史(手前)、ROLLY

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SMA_STAGE『ハイ・ライフ』稽古 13

▲ 左から、谷賢一、伊藤祐輝、古河耕史、細田善彦、ROLLY

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ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)制作による演劇公演第1弾として上演される、谷賢一演出『High Life−ハイ・ライフ−』。14日(土)の開幕を前に稽古場の様子が公開された。

カナダの劇作家リー・マクドゥーガルが1996年に発表し、日本でも流山児★事務所や花組芝居などで数多く上演されてきた本作。自由勝手でどん詰まりのドラッグまみれ、社会と常識から逸脱した過激な4人のジャンキーたちの生きざまをフリークショーのように見せながら、絆と敬意、対立や憎しみを描いて、人間の生の本質の一面を浮かび上がらせた人気作だ。

公開されたのは、古河耕史演じるディックが、出所したばかりのバグ(伊藤祐輝)に、ドニー(ROLLY)とビリー(細田善彦)に引き合わせ、銀行ATM襲撃計画を語るというシーン。一つ一つの話し方、アクションに対しての試行錯誤を重ね、緊張と緩和のギャップを操りながら、舞台空間を丁寧につくり上げていた。

谷とキャストのコメントは以下の通り。

■谷賢一
4人のどうしようもないジャンキーのお話で、人間の弱さとかわいらしさみたいなものが詰まっています。ジャンキーというとイメージが悪いですが、ある意味、欲望に忠実で、不器用な生き方の男たちの人間模様みたいなものが楽しめるのではないでしょうか。薬物中毒によるトリップ、幻覚作用を、音楽の生演奏と映像表現の組み合わせで、舞台上に立体的に演出したいと模索しているところです。実際に薬物を使ったら捕まるけど、舞台で感じるトリップするには遵法なので、あうるすぽっとでトリップトリップするつもりで、来ていただけたら(笑)。
【古河耕史について】
ディックは、4人を統括して、手練手管で誘惑して、悪の道に引きずり込む人物。僕は彼に「悪魔になった気持ちでやってほしい」と言いました。いろいろな喋り方や身体の使い方を、場面ごとに使い分けて4人を導く姿には、古河耕史という俳優の魅力が出ています。また、彼の指揮のもとで、どう男たちが変わっていくかも観てください。
【細田善彦について】
一昨日から、ヒコと呼んでいます(笑)。ヒコは、屈託のない笑い方や、透き通った笑顔が大変魅力的。ビリーも誰もが心を許すような人物だけど、しかし、裏に仄暗い、あるいは、何もない闇を抱えている人物です。なかなか表現として難しいけど、ヒコ自身がそういう人。上っ面はすごくいいけど、中身には巨大な空洞が広がっているという、現代の病みたいな青年です(一同笑)。褒めてるよ(笑)。ディスカッションしていても、ビリーへの興味が尽きないんです。一番、真っ当に見えて、一番トチ狂っているんじゃないかと思わされる。そんな上辺と中身のギャップを理解してトライしてくれているので。良いビリーになるのでは。ヒコの空洞を観に来てください(笑)。
【伊藤祐輝について】
普段は真面目で折り目正しい好青年だけど、ネジが外れたようにバグを演じてくれて、その変ぼうぶりに驚いています。完全にタガが外れたシーンは、“ギリギリ霊長類だけど人間には見えない”レベルで、毛細血管がかなり切れてるだろうな、というくらいのテンションと圧の演技なんです。別の人格を演じるために、その人物の思考回路、生理、状況に、自分の全神経を迷いなく投入できるのは素晴らしい才能。バグのような、脳の一部が本当に欠損しているような人間の姿は、怖くも悲しくもあり、この先も洗練されていくのが楽しみです。
【ROLLYについて】
ROLLYさんが、ドニーとしての動き声、顔の使い方を研究して役をつかんで演じているさまは素晴らしいんです。同時に、良い意味でエンターテイナー。愛嬌や面白さが、客席からどう自分が見えて、どう印象を渡すのか? きちんと自分を演出するようにして演技しているんです。「ジャンキー」「犯罪者」という、社会的属性では「悪」の人たちの中に、人間のユーモアやかわいらしさ、ある意味喜劇に見える瞬間があれば、と模索する中、ROLLYさんのやってくれていることは、座組でも突出していて、さすが先輩として尊敬するところです。
【映像・音楽・演出について】
セットには巨大なパネルを置いて、背景すべて映像にします。ドラッグの幻覚症状で、歪み変色する空間を映像で表現するつもりです。音楽は、オープンリールを使ったナマでの再生・編集になります。ループして歪む音楽は、デモ音源だけでも、現実感を遠ざけられると期待しているし、お芝居の流れの中で感じてもらうことで、ドラッグの魅力と危うさが身近に感じられるかと思っています。
「異質なものをかけ合わせてどうなるか?」も一つのテーマなので、映像、音楽チームには、芝居の背景だと思わずに、ある瞬間では俳優たちよりも世界を表現する主役だと思ってもらっています。普通、スタッフは、俳優を食わないように気を付けるものだけど、むしろ俳優と並ぶようにと。そういう表現が混ざりあった時に、一般的なストレートプレイでは観られない空間をつくれるのではと期待しています。

■古河耕史
ディックは、いかようにも捉えられる、余白のある人物。家族や会社とか、どんな人の中にも“中心”になる、何か、ポジションというか役職のような立場にある人です。でも彼は、その役職を自覚して、役割を受け入れたとしても、じゃあ自分は一体何がしたいのか? 自分だけのために、自分の命を使うとしたら何がしたいのか? ということには触れない。というか、自分からそこに近づかない……。そういう人間の在り方、有りさまみたいなものを感じています。
僕らにとっても、初めての試みです。複合芸術、総合芸術として進行しているので、何が起きるのかワクワク、ドキドキしてお越しいただければ。僕らもその皆さんのご期待を受けて、恐ろしい荒海に踏み出そうと思っているので、ぜひお越しください!

■細田善彦
空っぽで掴みどころがないところが、ビリーの魅力なんですが、自分でも模索しているところ。ある意味、サディストなんじゃないか、という見方もあるんです。人をおちょくったり、人が痛がっているのを楽しんだり、マウンティングで上位に立ちたがるとか……。そう考えつつも、なかなか掴めないのですが、先輩方に囲んでいただいてるので、引っ張っていってもらっています。

■伊藤祐輝
ものすごく怒りやすいけど、その裏に、ものすごい寂しさ、哀しさが強い人だと思います。人といるからこそ精いっぱい怒れる、というのが一つの拠りどころになっている。本当は人に依存しているのかなと。稽古場初日のホン読みから、役について、ざっくばらんにみんなで話し合ってきました。これまで、自分の役は自分でつくっていくものだと考えていたので、この作品は、みんなでつくっていくものなんだと安心しています。

■ROLLY
子供のころから生粋のいじめられっ子だったもので、中学校の時、廊下の向こうから同級生のいじめっ子が来て、「また来た……」と思っていると、案の定「オイ!」ってやられたあの感覚はすごく役に立ってるね(一同笑)。あの時の心臓が止まりそうな感じとか。何ごとも、無駄なことはないなって思ったね。
ドニーっていう奴は、バンクマシンで金を盗むコソ泥だけど、多くは望まない。自分のちょっとした生活とヤクの金があればいいと思ってる。皆さん、財布を失くした時に、現金はしゃーないけど、カードとか身分証明証だけは返してほしいって思うよね? その気持ち、ドニーにあります(一同笑)。ドニーは必ず返すんだ。たとえば、僕は、ホテルに泊まった時にベッドメイキングして掃除して出るんです。ホテルの人に「なんて、ROLLYは最低なんだ!」と思われないように。そういうチマチマと臆病なところがかわいくて好きな役ですね(笑)。

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