見どころ聞きどころ満載の「團菊祭五月大歌舞伎」が上演中 - 2018年5月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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5月26日(土)まで、歌舞伎座で「團菊祭五月大歌舞伎」が上演中だ。

同公演は、明治という激動の時代に歌舞伎を支えた九世市川團十郎、五世尾上菊五郎を顕彰する目的で1936年に始まり、以降、戦中戦後の中断を経て、現在まで続いている。二世市川團十郎生誕三百三十年、十二世市川團十郎五年祭という節目の年でもある今回も、見どころ溢れる演目が並んでいる。

昼の部の注目は、なんと言っても、通し狂言『雷神不動北山櫻』。同作は1742年初演の時代物で、ひそかに天下を狙う早雲王子、朝廷の裏切りを恨み大干ばつを引き起こす鳴神上人、雨を降らせようと画策する朝廷側の人々など、さまざまな人物が入り乱れる勧善懲悪の物語。歌舞伎十八番『毛抜』『鳴神』『不動』が一度に楽しめる成田屋ゆかりの演目で、豪快な荒事芸、早替わりなど歌舞伎ならではの魅力が盛りだくさんだ。

しかも今回、市川海老蔵が鳴神上人、粂寺弾正、早雲王子、安倍清行、不動明王の5役を一人で演じ分ける。特に、『毛抜』での派手な見得の数々、『鳴神』での、雲の絶間姫(尾上菊之助)にだまされたことを知った鳴神上人の怒りを表す、荒事のいさましさは必見だ。17年ぶりとなる海老蔵の鳴神と菊之助の絶間姫コンビの、息の合ったやり取りにも注目したい。

このほか、江戸の粋を描き出す華やかな長唄舞踊『女伊達』では、中村時蔵がりりしい江戸女・お光を演じている。

夜の部は、五世尾上菊五郎によって初演された音羽屋の家の芸『弁天娘女男白浪』でスタート。同演目は、河竹黙阿弥による世話物の人気作で、盗賊を主人公とした“白浪物”の代表作だ。日本駄右衛門(海老蔵)を首領とする白浪五人男の一味、若き美少年・弁天小僧菊之助(尾上菊五郎)を中心に描く。

中でも、美しい武家娘に変装した弁天小僧が正体を見破られた後に放つ、「知らざぁ言って聞かせやしょう」に始まる名ゼリフが聞きどころ。菊五郎のなめらかかつ痛快な語り口が心地よく響く。このほか、白浪五人男が勢ぞろいしての“名乗り”など、黙阿弥ならではの七五調のセリフが満載だ。それに続く「極楽寺屋根立腹の場」では、大屋根の上で繰り広げられる派手な立廻りの後、屋根がそのままひっくり返る“がんどう返し”と呼ばれるダイナミックな手法で場面が転換。傾く屋根の上で見せる弁天小僧の壮絶な最期に、客席からは大きな拍手が起こった。

加えて、智恵内実は吉岡鬼三太を尾上松緑、虎蔵実は源牛若丸を時蔵が演じる『鬼一法眼三略巻 菊畑』、菊之助が初役で喜撰法師に挑戦する変化舞踊『六歌仙容彩』が上演されている。

今年は、成田屋とゆかりの深い成田山開基1080年でもあり、2階ロビーには成田山新勝寺の出開帳で不動尊が祭られているので、幕間にはぜひお参りを。また、歌舞伎タワー5階の歌舞伎座ギャラリーでは、改元を前に、平成の歌舞伎の歩みを振り返る「平成歌舞伎三十年博」も開催中なので、そちらも併せて歌舞伎を堪能しよう。

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