ユニークなスタイルで描くジュディ・ガーランドの生涯 戸田恵子『虹のかけら〜もうひとりのジュディ』開幕 - 2018年5月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『虹のかけら』開幕 11 三谷幸喜(左)と戸田恵子

▲ 三谷幸喜(左)と戸田恵子

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戸田恵子の生誕60年を記念した『虹のかけら〜もうひとりのジュディ』が、本日24日にスパイラルホールにて開幕。その初日を前に、公開舞台稽古と囲み会見が行われ、戸田と構成・演出を手掛けた三谷幸喜が登壇した。

初日を前に、三谷は「戸田恵子生誕60周年記念のメモリアルな作品に関われて感無量」とコメント。戸田からは「思ってないでしょ(笑)」とツッコミを受けたが、三谷は「本当に思ってますよ。本当はスケジュールがいろいろありまして、とても参加できる感じじゃなくて、事務所も反対してたんですけど、やっぱりほかの人にやられたくないし、どうしてもお祝いしたかったんです」と熱く語った。

が、「それが逆に足を引っ張ってしまって……」と三谷からは反省の表情が。「この数日間に勝負を懸けました。4日くらい前にものが届いたのですから」とギリギリの状況を明かす戸田に、三谷が「それ言います?」と慌てると、戸田は「40日前でした(会場笑)」と訂正して笑ってみせる。見事にステージを仕上げた彼女に、三谷は「もう信頼関係ですよ。4日前でもできるんだと(会場笑)」と感心していた。

ただ、三谷は「こんなにテンパってる戸田さんを見たのが初めて。さっき、トイレから出てきた戸田さんが半ケツ状態で『ヤバい!ヤバい!』って言いながら走っていて(会場笑)。自宅じゃないんだから」とバタバタぶりを暴露。戸田は「ここ(会見)を待たせちゃいけないと思ったんですよ(笑)。もう、ここにいる人(カンパニー)は(お尻を見られても)もういいかなって(笑)」と大笑いだった。

本作は、映画「オズの魔法使い」で脚光を浴び、ミュージカルスター、シンガーとして活躍したジュディ・ガーランドの波乱万丈の人生を、彼女の愛した音楽と歌、そして語りでつづるもの。ただ、戸田はジュディ・ガーランド本人を演じるのではなく、彼女の付き人・専属の代役として、長年にわたり影のように寄り添った“もう一人のジュディ”ジュディ・シルバーマンの視点から語っていく。

三谷によると「女優か、歌手か、ミュージカルスターか、とにかく誰かの半生を、歌と語りでつづりたいと」という戸田からの発案からスタートした企画だそう。戸田は「京唄子さん、江利チエミさん、笠置シヅ子さんとか、名前が挙がった中でジュディ・ガーランド。いいところに収まりました。大好きなスターだから」と話し、その仕上がりには「“舞台”という感じでとらえてないんです。ミュージカルでも、お芝居でも、ショーでも、ライブでもない、何か新しい、誰かに名前をつけてほしいくらいのもので、なんと表現したらいいのか」と新たなチャレンジの手応えを見せると、三谷からは「“トダ”でというジャンルでいいじゃないですか(会場笑)」というアイデアが飛び出した。

意欲的な取り組みながらも、悪戦苦闘の日々だったようだが、戸田は「歌の力がものすごく大きいと感じた。歌があることで自分も癒やされる感はあった。それだけメロディーに力があるんだと思いました」と語る。三谷も「歌っている戸田さんを見ると、すごく幸せそうな感じが伝わるんですよ」とうなずく。なお、音楽監督・ピアノ演奏の荻野清子とともに、ベース、ドラムの奏者も戸田自らが選んだとのこと。「素晴らしいメンバーがそろった。女性でウッドベースを弾ける人を探して、荻野さんと自分ライブハウスに行って発見したんです」とこだわりをうかがわせた。

三谷&戸田タッグによる女性の一代記となると、ミヤコ蝶々を描いた一人芝居『なにわバタフライ』がある。同作は再演も行われるなど、好評を博したが、今作については戸田は「これはぜひ再演を希望してます。『なには〜』の時はしばらくしてから再演を考えたんですが、今回は今からそう思うくらい」と宣言。「もっとブラッシュアップして全体が見えたら、きっちりと向かい合いたい。今回は、短い期間の公演ですし、もっとたくさんの方に見てもらうために、練り直して再演したい。広い世代の人に見てもらえそうな気がしますし。映画好きの人にも喜んでもらえるかなと」と開幕前から、すでに思い入れはたっぷりだ。

報道陣からは「還暦を意識することは?」という質問が飛ぶと、戸田は「60歳という年の間に、三谷さんと一緒にお仕事できるのは、これは本当にうれしいこと」と答える。「ただやっぱり、肉体的にはかなり疲れてくるようになるのは事実」とこぼす。しかし「だからこそ、今やれることをほんとに大事にしてやっていきたい。年上の先輩が元気な理由がちょっと分かってきたんです。時間が大切で、今しかできないからと思ってらっしゃるから、すごく輝いて見えるんだなって、自分も感じました」と気を引き締めた。

三谷からは「僕は戸田さんと出会って20年くらい。僕みたいな人間が言うのもあれですけど、ずっと戸田さんの芝居を間近で見てきて……本当に上手になりましたね」と感慨深い様子で言葉を贈り、本作にも「最後ちょっと泣いちゃいました」と絶賛。戸田は「ホントですか! 三谷さんに褒められるのは本当にうれしい。どこまで本当かいつも分からないけど(笑)」と冗談を交えながらも喜んだ。

「三谷さんとの仕事は宿題が多いけど、まだまだまだと指摘をもらえたり、いろいろなことを言ってもらえるので、楽しいし勉強になる」と意欲的な戸田に、三谷は「久々に戸田さんとやらせてもらって、やっぱり打てば響く人だと思いました」と返す。「お願いしたことを、すぐに返してくださる。どんな俳優さんも時間をかけて説明したら分かってくれるんですけど、戸田さんは1も言わずに、0.5を言うだけで100返って来るんです。久々にそういう感覚を感じました」と太鼓判。さらに「今までに、『牛乳飲んで鼻から出して』とお願いして、本当に出したのは戸田さんだけですよ。この人はなんでもするなって(会場笑)」と戸田ならではの女優魂エピソードで笑いを誘っていた。

最後に、戸田は「新しいスタイルのものが出来上がった。出来る限りのことを精いっぱいやろうと思います。4日間の公演ですが、120%の力を出して、次に繋がるように頑張ります」と気合のメッセージで締めくくると、三谷は「戸田恵子をよろしくお願いします!!」と深々と頭を下げて力強くプッシュで会見を締めくくった。

公演は27日(日)まで。

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