堤幸彦のプレッシャーに上川隆也が覚悟「無茶苦茶しないと『魔界転生』はできない」 - 2018年6月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『魔界転生』会見 1 後列左から、猪塚健太、栗山航、丸山敦史、山口馬木也、藤本隆宏、村井良大、松田凌、玉城裕規、木村達成、前列左から、マキノノゾミ、浅野ゆう子、松平健、上川隆也、溝端淳平、高岡早紀、堤幸彦

▲ 後列左から、猪塚健太、栗山航、丸山敦史、山口馬木也、藤本隆宏、村井良大、松田凌、玉城裕規、木村達成、前列左から、マキノノゾミ、浅野ゆう子、松平健、上川隆也、溝端淳平、高岡早紀、堤幸彦

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堤幸彦演出×上川隆也主演のタッグにより山田風太郎の人気作が舞台化。舞台『魔界転生』の製作発表会が、都内で行われた。

原作は、1967年に「おぼろ忍法帖」として単行本化された時代活劇。魔界からよみがえった天草四郎の徳川滅亡の企てを阻止するべく、剣士・柳生十兵衛が、妖術により復活した歴史に名だたる剣豪たちと戦いを繰り広げる姿を描いた壮大なファンタジー・アクションだ。

1981年公開の深作欣二監督の映画版をはじめ、舞台や漫画・アニメ、ゲームなど、数多くのジャンルで知られるヒット作が、堤の演出と、マキノノゾミの脚本という舞台『真田十勇士』のタッグにより、新たなるスペクタクル時代劇としてよみがえる。

会見中にはマキノ&堤コンビからは、たびたび「無茶苦茶」「大変だ」という言葉が聞かれたが、原作ファンでもあるという、上川は「無茶苦茶しないと『魔界転生』はできない。ある種の覚悟をして受けたので、無茶苦茶してやろうと思います」と力強く断言してみせた。

そんな上川に、マキノは「今までの柳生十兵衛というキャラクターの中では一番好きなものに仕上がっている。今までのものとは違う造形なので、やっていただけるのは楽しみ」と期待を寄せ、堤も「柳生十兵衛は、強靭かつひょうひょうとした“生きる人間”の象徴を背負ってもらう」と語った。

そのほか、会見での主なコメントは以下の通り。

■マキノノゾミ(脚本)
山田風太郎先生の傑作時代劇ですが、深作欣二監督の映画版もあり、どちらのファンにも納得していただける脚本を目指しました。「今まで誰も見たことのない」という要望を受けた結果、スタッフが読んだら「どうやってやるんだ!」というような内容になりました。でも、堤監督は燃えてくださると思ったので、思い切り胸を借りるつもりで、かなり無茶苦茶な脚本を書きました(笑)。
【天草四郎縁の地「原城跡」を訪れて】
一番大きく感じたのは風景。この山並み、海は、風景は、おそらく四郎が見ていたものと変わらないのだと思うと、歴史がつながって、僕たちがいると感じました。今回、手厚く島原の乱を描いているのはそれの影響もあります。
【現時点での構想】
通常の舞台用の脚本と違うのは、場数が多いということ。1幕だけで16場ありまして(笑)。『真田十勇士』でも、堤さんからは「もっと場数を増やして、多くしていい」と言われたのですが、今回は遠慮なくバンバン書きました。僕が演出だったら、絶対無理(笑)。むしろできたらすごいと思うもの、自分でも想像つかないように書きました。
ただ、セリフは、これだけの方が集まるのはめったにないので、存分に芝居のしどころがあるように、芝居の熱量が高くなるようにしています。本格時代劇でありながら、超娯楽エンターテインメントになるように目指して書きました。原作・映画をリスペクトしつつ、でもまったく違う新しいものがコンセプトです。

■堤幸彦(演出)
「見たことのないもの」をどうやって見えるものにしようかと、頭を悩ませております(会場笑)。今できる舞台技術の能力の最高峰を結集して、とにかくやったことのないことに挑戦する、かなり大胆な舞台になるんじゃないでしょうか。記者の皆さんに言いたいことはたくさんあるんですけど、一番言いたいのは、役者の皆様に「大変です」(会場笑)。本当に大変です。体調を整えお越しいただきたいと思います(笑)。
【天草四郎縁の地「原城跡」を訪れて】
何万もの方が犠牲になったのは、ある種日本の歴史のダークな一面であり、だからこその物語の題材や出発点になるもの。そういうものと向き合って舞台で表現することに、一人の日本人として、決意を新たにしました。島原は、大変、風光明媚で自然の厳しさが露呈したところ。私たちは、落城した日に伺いまして、この日ここに立って、“敗北”の現実を目の当たりにしたんだ、幕府からしたら“制圧”したんだと、そういう力学がぶつかった日なんだと感じました。しかし、青空で風が気持ちよく、波の音は癒やされるものでした。そんな中で、歴史の悲劇があったということに、あらためてこの舞台の意義を再確認しました。
【現時点での構想】
まず1点目は、俳優の皆さんには、特に男性陣は、持てる身体の限界まで、年齢関係なく、チャレンジしていただくということ(笑)。2点目は装置が縦横無尽。シーンとシーンの間が短くて、どんどん変わります。それに対応する装置を現在考案中です。ある時思いついちゃって、特許を申請しようかなと(笑)。3点目は、ライティングや音響、映像ハイテク舞台技術の粋を結集するということ。「プロジェクションマッピングってこんなもんだよね」というある種の概念を突き破るべく、いろいろスタッフと提案していきたいと思います。

■上川隆也 柳生十兵衛役
今年の秋は平成最後の秋です。『魔界転生』へ足を運んでくださった方々が、いつの日か、この平成最後の秋を「ああ、あの秋は楽しかった。あのお芝居を観て本当にすてきだった」と思い返していただけるような舞台を、こちらに登壇されている皆さん、そして今日お出ででない皆さん、スタッフとともにつくり上げたいと思います。
柳生十兵衛は、実際する人物ですが、「魔界転生」をはじめ山田風太郎作品の中では、どこか超然としています。実在の人物をモデルにした上で、物語に適するように造形し直された人物ですので、それを踏まえた上で、世界観の中にどう立脚するかを大事につくり上げたいと思います。
【「魔界転生」の魅力は】
私ごときが説明するのは恐れ多いのですが……。一般にもおいても山田風太郎先生の最高傑作と言われますが、ほかの忍法帖シリーズの中でも異彩を放つ、一風、不思議な構造。世界観や敵との相対し方、戦い方が一線を画する描かれ方で、一つの時代アクションとして語るには、枠が小さ過ぎるような作品です。正直、舞台として構築すると伺った時は、(中村)橋之助さんの舞台(2006年)は存じていましたが、やはり舞台としての像を結ばなかった。それくらいにスケールが並外れております。ただ、堤さんが、“見たこともない形”で舞台に繰り広げるということには、演者としても興味が掻き立てられたし、ある種、つくる意義とがあるのではと感じてます。

■溝端淳平 天草四郎役
原城跡にマキノさんと、堤監督と行かせていただきました。その場所の風や空気、匂いを感じながら、役づくりに臨めるのは本当にありがたいと感じました。堤監督からはとにかく「大変だ」と。移動中も二言目には「大変だから」「飛ぶよ」と言われ(笑)、不安と期待の両方なんですが、宙吊りにされようが、地べたを這いずり回ろうが、精いっぱい良い舞台にできるように精進いたします。
天草四郎は、はっきりとした史実が残っているわけでなく、ヒントは少ないけど、とても想像が掻き立てられます。もしかしたら、キリシタンたちの望む偶像を演じていた部分もあるのかもとも考えているので、マキノさん堤さん、お客さんの望む天草四郎像を演じられたら。あとは、誰かに言われるよりは、自分で言ってしまった方が肩の荷が下りるかなと思って言うんですが、やっぱり(映画版の)沢田研二さんのイメージがとても強いんですよね(笑)。沢田研二さんを尊敬しつつも、それを踏まえてオリジナルとしてつくれたらと思います。
【天草四郎縁の地「原城跡」を訪れて】
殺伐とした空気なのかなと思ったいんですが、いざ行ってみると、この表現が合っているのか分かりませんが、とても穏やかで、日差しも暖かく、波の音が緩やかで、こういう空気の中で、無念を抱えて亡くなったんだというのは、演じる身からするととても大事なきっかけになりました。
ほかにも、いろいろな場所を回ったんですけど、天草四郎は決して“影を踏ませない”というか、ミステリアスで、真実が曖昧なところが多いのですが、興味が湧き、想像を掻き立てられました。カリスマ性とはこういうものかと身を持って感じました。帰りのバスの中では、マキノさんと堤さんが「実は、こうだったら、ああだったら、面白いよね」とそれぞれの天草四郎イメージを膨らませていて、現地に訪れて本当に良かったと思います。

■高岡早紀 お品役
今回初めて、明治座・博多座に立たせていただくが楽しみですが、前列に座ってらっしゃる方とは映像や舞台で、共演したことのある方ばかりなので心強いです。一番楽しみにしているのは、監督とは、私がまだ10代の時、本当に子供だったころにご一緒して以来ですので、今こうして大人になって、何十年も経ってまたご一緒できることを喜んでいます。「見たことのない」「無茶苦茶」だとか聞いて、“見たことのない私”を演じられるんだと。無茶苦茶にされるのは困りますけど(笑)、とても楽しみが増えました。

■村井良大 根津甚八役
前作『真田十勇士』で最後に生き残った根津甚八を演じたのですが、今回はその役、そのキャラクターのまま、今回に臨むと聞き、非常に驚きました。どうやら、僕の予想とかなり違った出方をするそうで、ハードルが上がってますが、すごく楽しみになりました。堤監督、マキノさんの作品は驚きの連続で、いつもいつもワクワクしながらやっています、今回もそのワクワクをお客さんにも体感していただきたいと思います。

■松田凌 北条主税役
自分は、役者としても、一人の人間としても、まだまだ青二才ではあるんですが、演劇に救われ、演劇に生きてきた人間ですので、このような素晴らしい作品の一人になれることをとても光栄に思います。自分の中で持てる力をすべて出し切って、板の上で表現していきたいと思っています。

■玉城裕規 田宮坊太郎役
自分もまだまだ未熟者ですが、この座組の一員としていられることを本当に光栄に思います。大変だからこそ、その中で精いっぱい生きるからこそ、熱量が現れると思うので、その熱量がお客様に伝わって、作品の素晴らしさも伝われば、生きた意味があるのかなと思います。精いっぱい生きるために、精いっぱい稽古に励みます。

■木村達成 柳生又十郎役
役者として、歴史上の人物を演じられること、また、このような豪華なメンバーと舞台をつくれること、とてもうれしく思います。個人としては、刀を使った殺陣が初めてなので、精いっぱい頑張っていきます。

■猪塚健太 荒木又右衛門役
「魔界転生」は、魔界からよみがえった魔界衆の面々がとても強く、とても魅力的です。悪役が強ければ強いほど、魅力的であればあるほど、作品全体も盛り上がると思っています。魔界衆の一人として華のある、魅力的な荒木又右衛門を演じるよう全力を尽くします。

■栗山航 小栗丈馬役
この『魔界転生』は、“あの伝説”となった舞台『真田十勇士』と同じスタッフとお送りするということで、また伝説になること間違いないと思います。W杯以上に、盛り上げていきたいと思います。そして、堤さんにいい姿を見せたいと思います。

■丸山敦史 戸田五太夫役
このようなすてきな作品、すてきなキャスト・スタッフの皆様と、ともに稽古し本番を迎えることを大変に光栄に思います。堤監督から「大変だ」と言われるのは、『真田十勇士』の時のデジャブ感があるんですが、その時の免疫があります。大変さを心得ておりますので、酸素ボンベを吸いながらしっかりと頑張ります。

■山口馬木也 由比正雪役
マキノさん、堤さんペアには、僕も『真田十勇士』でお世話になりました。その時の製作発表会でも、堤さんがこちらを向いて「しんどいよ」と笑顔で言われたのは、今ではトラウマです(会場笑)。そして今日、廊下でお会いしたところ「今回はもっとしんどいよ」と笑顔でおっしゃいまして、またこれが、トラウマになりそうです(笑)。ですが、これは素晴らしい作品になると予感してます。映画版や素晴らしい作品がありますが、「魔界転生」といえばこの舞台版だろうと、お客さんに言ってもらえるように、このチームの一員として全力で駆け抜けたいと思います。

■藤本隆宏 宮本武蔵役
堤監督、マキノさんの作品に、素晴らしいキャストの皆さんとできるのは本当にうれしく思います。2カ月半という大変長い公演ですので、役者人生を懸けて臨みたいと思います。宮本武蔵は自分でいいのかな? 合っているのは身長くらいなものですが、巌流島の見える町で産まれました。オリンピックの五輪は、宮本武蔵の五輪書から来ているのだそうです。この舞台は日本のみならず、世界の方にも観ていただきたい作品になると信じているので、自分が演じている横には字幕スーパーが出ているようなイメージで、多くの方に観ていただきたい舞台にしたいと思います。

■浅野ゆう子 淀殿役
ずいぶん前から、いつも堤監督の作品であれば、通行人でもお掃除のおばさんでも、なんでもいいから出してほしいと言い続け、『真田十勇士』の淀殿で念願かないました。その淀殿が大好きで、打ち上げの時には、マキノ先生にも堤監督にも「淀殿、淀殿、淀殿……」と耳元でささやき続けたことで、今回の『魔界転生』で、原作や映画にはまったくない、淀殿という役をいただきました(笑)。
私は女子ですので、『真田十勇士』では、すごい立ち回りで走る皆さんを「大変ねぇ」見ておりました。今回はそれを上回るというので、いちお客さんとして、今からとても楽しみにしております。みんなケガだけはしないように、頑張ってください(笑)。

■松平健 柳生宗矩
今、皆さんの「大変だ、大変だ」というお話を聞いて、だんだん不安になってきました(会場笑)。一番強い剣豪の役なので、身体を鍛え直して頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

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インフォメーション


■福岡公演
2018年10月6日(土)〜28日(日)
・会場=博多座
・一般前売=7月7日(土)開始
・料金=全席指定A席14,000円/B席10,000円/C席6,500円

■大阪公演
2018年12月9日(日)〜14日(金)
・会場=梅田芸術劇場 メインホール
・一般前売=7月29日(日)
・会場=全席指定S席13,500円/A席9,500円/B席6,000円

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