萩原聖人、“二刀流”の第一歩に「この作品はうってつけ」 伊坂幸太郎原作『死神の精度』開幕 - 2018年8月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『死神の精度』開幕 1

▲左から、ラサール石井、植田圭輔、萩原聖人

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『死神の精度』開幕 2 萩原聖人

▲ 萩原聖人

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『死神の精度』開幕 8 左から、細見大輔、ラサール石井、萩原聖人、植田圭輔\

▲ 左から、細見大輔、ラサール石井、萩原聖人、植田圭輔

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人気作家・伊坂幸太郎の同名小説を舞台化した『死神の精度−7Days Judgement』が、9年ぶりに再演。本日30日に、あうるすぽっとにて開幕した。

原作は、“死”を実行される人間を7日間観察して、その死が“可”か“見送り”かを判断する死神を軸に、さまざまな人間模様を描いた伊坂の代表作の一つ。本作は、死の対象となった任侠気質のヤクザ・藤田と、彼を慕う若いヤクザ・阿久津の物語「死神と藤田」編を舞台化したものだ。

2009年に、和田憲明の脚本・演出により伊坂作品としては初めて舞台化された本作。9年ぶりの再演が実現した今回は、死神・千葉役に萩原聖人、藤田役にラサール石井、阿久津役に植田圭輔、もう一人の死神役に細見大輔というメンバーがそろった。

初日を前にした通し稽古を終えて、キャストたちは「演出の和田さんの言う通りにできて、カッコいいものになっている」(萩原)、「初演にも出演したんですが、もう一度イチからという感じで、まだ緊張感はあります。まあ失敗せずにやれたかな(笑)」(ラサール)、「幕が開けてみて、どんなリアクションで、どんな感想を抱いてもらえるかワクワクしている。まだまだ本番が始まっても微調整もあるだろうし、あらためて気合を入れている」(植田)、「永遠に初日が来ないんじゃないかってくらいに、みっちりと緻密な稽古を経て、今、この場に立っています。和田さんの演出を信じて本番に向かって頑張るだけ」(細見)とそれぞれにコメントした。

1992年以来、久々の和田演出に取り組んだ萩原。「初めての和田演出は21歳くらい。何もわかってなかった時でしたけど、緻密で濃密な和田ワールドは変わっていない。四半世紀以上経っても、そんなに人って変わらないなって思いました。でも良い方向に変わっているも確実にありながらも、良いところは変わっていないとお互いに信じています」と感慨深い表情をのぞかせる。

一方、初めての和田演出となった植田は「僕はこの中で圧倒的年下で、大先輩にどれだけ食らいつけるか、どれだけ一生懸命になれるか、あまり余計なことを考えずに素直にやろうと思ってきました。そういう意味では一つの目標は達成できたのかな。すごく染みることも、ナニクソと思うことも、一緒につくってきた感覚が強かったので、今思えば、楽しい稽古だったと思います」と充実した稽古だったようだ。

また、初演に続きヤクザの藤田を演じたラサールは、新たな顔ぶれに「みんな真面目で、食らいついて取り組んでいた。初演では、本番がが始まってセリフが安定してきて、まとまってきたな……と思ったときに『全然ダメ』と言われて。(和田は)安定も嫌いなんですよ。常に流動的に“今”をやらないといけない。初演で共演した香川照之君とは、今でも会うとお互いにハグをし合うくらいの同志のよう(笑)。今回もそうなるんじゃないかな」と振り返った。

それぞれの言葉から、稽古のハードさがうかがえるが、萩原は「今回の4人はわりと図太かったんじゃないかな(笑)。打たれても、飲み込んだり、跳ね返したり、人にぶつけたり(笑)。次の日の稽古には笑顔で来てるしね」と笑ってみせた。

役づくりに話題が及ぶと、人間の一風変わった存在感を放つ死神を演じる萩原は「自分が最初に持ったイメージとは違うものを要求されたので、和田さんが見たい千葉に納得するまでは時間がかかった」と振り返った。「でも、作品全体を通した時に、この硬派でハードボイルドでファンタジーな世界が、和田ワールドとして成立していれば。今回は男ばかりで“華”が一輪もないけど、みずみずしい芝居になってるんじゃないかな。(本水の)雨がずっと降ってるし(笑)」と仕上がりに胸を張った。

また、チンピラ役に挑戦した植田は「阿久津は、人間臭くて屈折して、でも、どこかかわいらしく間抜けで。僕自身も屈折してるので、そういう意味ではやりやすかったかな(笑)。好きだと思えたし楽しんでできました」と手応えをのぞかせた。

また先だって、プロ雀士の資格を取得し、プロ麻雀リーグへの参加が決まった萩原。俳優と雀士の“二刀流”としての第一歩となるこの“初仕事”に「二つのことに真剣に向き合うことにあたって、一度すべてがリセットされた感じ。すごく新鮮な気持ちで向き合えるようになった」と心境を明かす。そして、「両方がちゃんと成立させられた時には、『僕の人生がこれでよかった』と思えるだろうから、両方を極めたい。その第一歩としてはこの『死神の精度』はうってつけ。俳優にどっぷりつからないとできない演劇ですから」と意欲的に述べる。

なお、萩原は稽古中に誕生日を迎えており「稽古場で誰もおめでとうって言ってくれないと思っていたら、稽古終わりに麻雀卓形のケーキでお祝いしてくれたんです。そこで初めてみんなを信用しました(笑)」と笑いを誘いながらも喜びを表した。

最後にキャストが観客へメッセージ。萩原は「イメージは暗いかもしれないけど、老若男女どの年齢層でも楽しめる作品。男だけで暑苦しいけど、劇場は雨が降って涼しいので、ぜひ劇場へ足を運んで」とアピールすると、植田は「和田ワールド、伊坂ワールド全開になっている。見終わった後には、雨が好きになったり、晴れの空が好きになれる作品を目指します」と力を込める。

細見は「華がないと言ってましたが、僕の中では植田くんがヒロイン(笑)。そんな植田君や、年齢高い3人も頑張ってる姿を見に来て(笑)」と笑わせると、ラサールは「前回で、初めて『かっこいい』と言われた藤田役ですので、頑張っています。伊坂幸太郎ファンも演劇ファンも、明るい楽しいエンタメ系が好きな人もきっと楽しめます」とPRした。

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