三宅健「追求すればするほど奥が深い」 鈴木裕美演出『二十日鼠と人間』開幕 - 2018年10月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『二十日鼠と人間』開幕 1 左から、章平、藤木孝、三宅健、山路和弘、花乃まりあ

▲ 左から、章平、藤木孝、三宅健、山路和弘、花乃まりあ

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『二十日鼠と人間』開幕 10 左から、姜暢雄、駒木根隆介、山路和弘、瀧川英次

▲ 左から、姜暢雄、駒木根隆介、山路和弘、瀧川英次

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『二十日鼠と人間』開幕 13 章平

▲ 章平

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V6三宅健主演×鈴木裕美演出による舞台『二十日鼠と人間』が、本日3日、東京グローブ座にて開幕。その初日公演を前に、公開舞台稽古と囲み会見が行われた。

物語の舞台は、1930年代、世界大恐慌下のアメリカ・カリフォルニア州。出稼ぎ労働者ジョージ(三宅)は、純粋だが頭の回転が悪い大男レニー(章平)と共に、いつか自分たちの農場を持つことを夢見ながら働く日々だった。いつも問題を起こすレニーのおかげで、各地の農場を転々とする二人がたどり着いたのは、ボス(藤木孝)と呼ばれる管理人の農場。ケンカ腰のボスの息子カーリー(中山祐一朗)、若く美しいカーリーの妻(花乃まりあ)、労働者のリーダーで賢いスリム(姜暢雄)、下品で無神経なホイット(瀧川英次)やカールソン(駒木根隆介)、馬小屋に住まわされている黒人クルックス(池下重大)、片手のない老人キャンディ(山路和弘)と共に新たな生活を始める。ある日、二人の語る夢を聞いていたキャンディの発案から、農場の夢が現実味を帯びるのだが……。

ジョージに待ち受ける厳しい現実と相棒への想い、そして、その想いゆえの葛藤と苦悩を描いた本作。「怒りの葡萄」や「エデンの東」などで知られるアメリカのノーベル賞作家ジョン・スタインベックが、1937年に発表した小説を原作に、スタインベック自らが戯曲化した作品だ。スタインベックの季節労働者としての体験をベースにした本作は、彼が注目を集めるきっかけとなった。

近年でも、ジェームズ・フランコ、クリス・オダウド共演のブロードウェイ版などでも注目を集めた本作に、三宅が挑戦。初日を前にして、三宅は「この『二十日鼠と人間』という世界に参加してくださってる出演者の皆さんとどっぷり浸れたら」と意気込んだ。「緊張している?」という問いには「僕はまったく」とリラックスした様子で、舞台稽古では、ちょっとしたアクシデントが見られたが「事件があったけど(笑)、ゲネはそのためにあるので。お金も取ってないし(一同笑)」と余裕の表情で笑いを誘った。

そんな座長・三宅に、藤木孝は「頼もしい共演者・主役です! 頼りにしてます!」と力強い一言。山路和弘は「よくセリフを忘れてもフォローしてくれます(笑)。今日は(セリフ忘れは)なかったけど、ストーブのことをコタツと言ってしまった(笑)」と笑顔を見せる。

章平は「ドシっと居ててくださるので、レニーとして安心して頼り切ってます」と信頼を寄せると、花乃まりあは「どの瞬間を切り取っても美しくかっこよく、とても優しく温かく接してくださる」とコメントした。

演出・鈴木とは、2008年の『第17捕虜収容所』以来、三宅とは10年ぶりのタッグ。鈴木にとって思い入れの深い戯曲だったそうで「この戯曲を、どういう解釈で、このカンパニーでやるのかと、たくさん稽古の中でディスカッションを重ねてきた」と語った。

希望と葛藤を抱える難役ジョージの役づくりにも「戯曲に描かれてない部分をどう掘り下げるかは難しかった。例えば、女の人の話題がたくさん出てくるんですが、ジョージは過去に女の人と何かあったのか? トラウマがあったのか? とか(物語には)出てこないところ。もちろんお客さんには伝わらない部分もあるんだけど、一本、筋が通ってないと、いろいろなものが崩壊してしまう」と話し、演じてみての感触には「疲れます。作品に感情を引っ掻き回される感じ」と真摯に取り組む姿勢がうかがえる。

稽古場の様子を問われると「みんな、この芝居のことしか考えてない。休憩中でも、喫煙所でもこの話ばかりだったとか」と明かし、「すごく面白い戯曲だけど、追求すればするほど奥が深い。いろいろなところに、ジョン・スタインベックがギミックを仕掛けていて、『ああ、ここはもしかしたらこういう解釈なのかも?』と読み解くところが、どんどん出てくるので、そういうところを皆さんとつくってきました」と意欲的なカンパニーであることが伝わる。

重要な存在となる相棒レニー役・章平とのコンビネーションに話題が及ぶと、三宅は「自主練習もやりましたよ。そんなこと人生で一度もやったことなかったのに(一同笑)」と冗談交じりながらも話す。

そのきっかけについては「ホン読みの後、『立ち稽古の前に読み合わせしたいなぁ……』って思ってたんです。彼も『読み合わせしたいなぁ……』って思ってたらしくて。でも言い出せない二人だったんですけど、瀧川英次さんが『向こう(章平)も呪文のように読み合わせしたいって言ってるよ』と間を取り持ってくれたんです」とエピソードを披露した。

また、V6メンバーについても質問されると「腐れ縁なんで来たり来なかったりで。まぁいちいち確認してないですね(一同笑)。でもリーダー(坂本昌行)に関しては、いつもいの一番に来ますね。各メンバーの舞台は、観に来ないことがないんじゃないかってくらいだから」とクールながらも、彼らならではの関係性を垣間見せた。

最後に、三宅は「皆様に『二十日鼠と人間』の世界にどっぷり浸かっていただけるように、私たち日々精進いたしますのでよろしくお願いします!」と力強くメッセージを送り会見を締めくくった。

東京公演は28日(日)まで。大阪公演は11月8日(木)から11日(日)まで森ノ宮ピロティホールにて行われる。

なお、現在発売中の本誌「シアターガイド」11月号では三宅と鈴木の対談を掲載している。公演と併せてこちらもチェックしていただきたい。

この記事の写真

  • 『二十日鼠と人間』開幕 1 左から、章平、藤木孝、三宅健、山路和弘、花乃まりあ
  • 『二十日鼠と人間』開幕 2 章平
  • 『二十日鼠と人間』開幕 3 山路和弘
  • 『二十日鼠と人間』開幕 4 藤木孝
  • 『二十日鼠と人間』開幕 5 中山祐一朗
  • 『二十日鼠と人間』開幕 6 章平(左)と中山祐一朗
  • 『二十日鼠と人間』開幕 7 花乃まりあ
  • 『二十日鼠と人間』開幕 8 姜暢雄
  • 『二十日鼠と人間』開幕 9 駒木根隆介
  • 『二十日鼠と人間』開幕 10 左から、姜暢雄、駒木根隆介、山路和弘、瀧川英次
  • 『二十日鼠と人間』開幕 11 姜暢雄(左)と山路和弘
  • 『二十日鼠と人間』開幕 12 瀧川英次
  • 『二十日鼠と人間』開幕 13 章平
  • 『二十日鼠と人間』開幕 14 章平(左)と池下重大
  • 『二十日鼠と人間』開幕 15 池下重大
  • 『二十日鼠と人間』開幕 16 左から、山路和弘、花乃まりあ、池下重大(手前)、章平
  • 『二十日鼠と人間』開幕 17 章平(左)と花乃まりあ
  • 『二十日鼠と人間』開幕 18 三宅健
  • 『二十日鼠と人間』開幕 19 花乃まりあ
  • 『二十日鼠と人間』開幕 20 章平
  • 『二十日鼠と人間』開幕 21 藤木孝
  • 『二十日鼠と人間』開幕 22 山路和弘
  • 『二十日鼠と人間』開幕 23 左から、章平、藤木孝、三宅健

インフォメーション

『二十日鼠と人間』

【スタッフ】原作=ジョン・スタインベック 翻訳=広田敦郎 演出=鈴木裕美
【キャスト】三宅健/花乃まりあ/中山祐一朗/姜暢雄/池下重大/瀧川英次/駒木根隆介/章平/藤木孝/山路和弘

■東京公演
2018年10月3日(水)〜28日(日)
・会場=東京グローブ座

■大阪公演
2018年11月8日(木)〜11日(日)
・会場=森ノ宮ピロティホール

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