黒澤映画の初ミュージカル化に市村正親&鹿賀丈史、宮本亜門が手応え ミュージカル『生きる』開幕 - 2018年10月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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ミュージカル『生きる』開幕 1

▲ 左から、市原隼人、鹿賀丈史、新納慎也

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ミュージカル『生きる』開幕 15 市村正親

▲ 市村正親

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ミュージカル『生きる』開幕 20 後列左から、山西惇、唯月ふうか、May'n、市原隼人、新納慎也、小西遼生、前列左から、ジェイソン・ハウランド、鹿賀丈史、市村正親、宮本亜門

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黒澤明監督の名作映画を世界初舞台化したミュージカル『生きる』が、8日にTBS赤坂ACTシアターにて開幕。そのプレビュー公演を前に、公開舞台稽古と囲み会見が行われた。

定年を迎えようとしている市民課長の渡辺勘治が、当時、不治の病とされていた胃がんになり、死んだように生きていたこれまでの人生を悔い、自分の残りの人生を懸けて、市民のために小さな公園をつくる姿を描いた映画「生きる」。1952年に公開され、黒澤作品の代表作の一つとして数えられる名作が、黒澤没後20年の今年、ミュージカルとなってよみがえった。

黒澤映画の初ミュージカル化となる今回。作曲・編曲は、ブロードウェイ・ミュージカル『若草物語』の作曲を手掛け、音楽監督を務めた『ビューティフル』でグラミー賞を受賞、日本では『デスノート THE MUSICAL』音楽監督として携わったジェイソン・ホーランド、脚本・歌詞は高橋知伽江、演出には宮本亜門というスタッフ陣が集結した。

通し稽古を終えて、渡辺勘治役(Wキャスト)で主演を務める鹿賀丈史は「非常に素晴らしい作品に出来上がりました。事件や災害で、“生きる”ことを考える方も多いかと思いますが、ぜひ、生きる力を持って帰ってほしい」と自信を見せると、同じく渡辺勘治役(Wキャスト)市村正親は「以下同文です(会場笑)。素晴らしいコメントで言うことがない。プレビューがあるので、あまりエネルギーを使いたくないので(笑)」と冗談を交えながらも、「みんなの力が結集して、映画に負けないくらいの、“ミュージカル『生きる』”が出来た。昨日の稽古でも、お客さんが『たまらなくなった』と聞いて、うまくいってるんだと思います」と手応えをのぞかせた。

本亜門は「この作品をやることが、人生で一番の責任感とプレッシャーでした。3年間、葛藤してきたので、今はあまりのも幸せで、明日死んでもいいくらい。いや、生きますけど(笑)」と笑いを誘いながら、創作期間を振り返る。そして「第二の人生が始まる還暦で、この作品ができたのは、本当に感謝しています。キャスト・スタッフも見事に練り上げて、日本発のものを自信を持ってお届けすることができる」と力を込めた。

世界に知られる名作映画のミュージカル化。宮本自身も「100回近く見てきましたが、あまりにも良くできていて、それに触れてはいけないのではという恐怖感から始まった」というほど。「ですが、あえて解体して、ミュージカルなりの面白さを目指しました。これは、ちょっと黒澤さんも天国で……『おお!』とね、喜んでいただけるかな……良い作品です!」と敬意と自信の入り交じる語りに、鹿賀は「そう思いますよ」と背中を押す。これに笑顔を見せながら「ちょっとは超えているところはあると思います。全部とは言いません(笑)」と笑顔を見せた。

一方、初ミュージカルで勘治の息子・光男を演じた市原隼人は「人生初めてのミュージカルが、このカンパニーで、心から良かったと思います。あとは、お客様のために、つくり上げたものをしっかりと、本番で出したい」と気合を入れる。

宮本は稽古期間を回想し「最初からプレッシャーをかけてきたんですよ。このミュージカルで今後もミュージカルをやるかどうか決めますと(笑)。熱心で一途な人で、徹底的に自己練習をしていて、みんなが静かにストレッチする中でも一人大きな声で歌の練習をして。ちょっとうるさかったけど(笑)」と市原の真摯な姿勢を語り、「本当に変わった! これほど稽古中に変わる方はいないんじゃないか」とその奮闘を称賛した。

市原は「うるさくてすみません(笑)」と申し訳なさそうに苦笑い。「丁寧に指導してくださりました。舞台とは、品が出るものだと思うんですけど、宮本さんの品がすごく好きですし、どこからが芝居でそうじゃないか、分からないくらいに涙が止まらなくなるような、市村さんと鹿賀さんの生きざまにも、僕は本当に助けられました。本当にこのカンパニーで良かった」と感謝していた。

歌の仕上がりに問われると市原は「気持ち込めて歌っているので、受け取っていただけたらうれしいです」とコメント。市村は「彼は僕と同じタイプの“気持ち派”。気持ちで芝居するし、気持ちで歌を歌うので、やっぱり親子だなって感じますね。俺の息子です」と役どころになぞらえながら、市原に太鼓判を押すと、この言葉に市原は「佇まいと一挙一動を見るだけで、僕はいつも刺激をいただける。振る舞いとか姿、どこを目指しているのか、感じるだけですごく勉強になる。すごく贅沢です」と目を輝かせた。

Wキャストでの同役を演じる二人に「お互い演じる姿は見る?」という質問が。鹿賀は「稽古から含めて1回も見てない。あえてのところもあるけど、これだけよくできた作品を、それぞれがどうつくり上げるかですから、自分でつくるものを大事にしたい。見てしまうと、影響ではないけど、似たようなことをしてしまうこともあるので、そうなるとつまらない」と自身のスタンスを語ると、市村は「僕はしょっちゅう見てます。ああ、あそこいいなって、おいしいところを盗ませてもらってます(一同笑)」と対照的なコメントで笑わせた。

なお、宮本亜門の91歳になる父親も通し稽古を観劇したそうで「号泣して『もっと生きるよ』と言ってくれた。足腰が痛く、身体が悪く、渡辺そのものの姿なんですが、勇気づけられた」と感慨深い表情。宮本自身も「演出家が号泣してどうするんだって思うんですが、お二人の渡辺勘治には今日も号泣してしまった。人は究極な状態になって、余命を感じた時、うちの親父もそうですけど、普段、見慣れたものの見方が変わる瞬間に感動するんです。特に二幕の渡辺勘治が、巨大な壁があろうとも必死に生きますから。その生きることのすごみ素晴らしさを大切にしたい」と熱弁した。

公演は28日(日)まで。

なお、現在発売中の本誌「シアターガイド」11月号・巻頭特集では本作を紹介している。公演と併せてこちらもチェックしていただきたい。

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インフォメーション

ミュージカル『生きる』

【スタッフ】作曲・編曲=ジェイソン・ホーランド 脚本・歌詞=高橋知伽江 演出=宮本亜門
【キャスト】市村正親、鹿賀丈史(Wキャスト)/市原隼人/新納慎也、小西遼生(Wキャスト)/May'n、唯月ふうか(Wキャスト)/山西惇 ほか

2018年10月8日(月・祝)〜28日(日)
・会場=TBS赤坂ACTシアター

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