前川知大×佐々木蔵之介が、水木しげるの“世界観”を舞台化 東京芸術劇場『ゲゲゲの先生へ』が開幕 - 2018年10月 - 演劇ニュース - 演劇ポータルサイト/シアターガイド
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『ゲゲゲの先生へ』開幕 1

▲ 手前は、松雪泰子(左)と佐々木蔵之介

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『ゲゲゲの先生へ』開幕 5

▲ 左から、松雪泰子、佐々木蔵之介、白石加代子

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漫画家・水木しげるを題材にした、前川知大(イキウメ)の新作『ゲゲゲの先生へ』が、8日に東京芸術劇場 プレイハウスにて開幕した。

本作は、特定の作品の舞台化や評伝でもなく、水木しげるの人生観や世界観を、いくつかの原作短編をはじめとする膨大な作品群とその登場人物、エッセイやインタビューで語られた言葉、エピソードから読み解き、新しい物語として編み上げたもの。

物語の舞台は、人口は激減し、人は管理社会の都市に身を寄せ合い、田舎は打ち捨てられ植物に飲み込まれているという“平成60年”の日本だ。人間も妖怪も姿を消した廃村で一人で暮らす半人半分妖の男・根津のもとに、謎の怪物が現れた都市から逃げて来た若い男女が現れる……という物語が繰り広げられる。

「ねずみ男」をモチーフにした半妖の主人公・根津役を担う佐々木蔵之介のほか、キャストには松雪泰子、白石加代子をはじめ、水田航生、水上京香、手塚とおる、池谷のぶえ、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛と個性豊かな面々が集結する。

初日を迎えた、前川とキャストのコメントは以下の通り。

■前川知大(脚本・演出)
今回、集まっていただけたキャストの方々は、人間、妖怪、半妖怪と担う役割はそれぞれですが、「妖怪は自然に、人間はグロテスクに」という水木作品のテイストに基づいた演技や表現の住み分けを、両者の狭間にいる半妖怪の根津=佐々木蔵之介さんをはじめとする11人全員が、本当に見事に果たしてくれています。水木しげる作品には、幼いころから当たり前のように接していて大きな影響を受けています。この作品が恩返しになってくれたら幸いです。

■佐々木蔵之介
4年ぶり、5回目になる前川作品ですが、日々の稽古を踏まえて戯曲ごと更新していくような作品づくりを楽しみました。水木先生の作品・世界観を丸ごと演劇に取り込む、という試みは、とても面白いです。前川さんの水木さんへの惚れ込みようと、嬉々として語ってくれるその熱が日々、俳優たちにも伝染ってきて、僕自身も水木さんの漫画だけでなくその破天荒なエピソード一つ一つに心惹かれて、どんどん好きになっています。
今回演じる根津は、水木さんもとても愛着を持っていたキャラクター・ねずみ男と、水木さんご自身を重ねてつくられた登場人物。怠け者でずる賢く、頭の中は金のことばかり……と、妖怪なのにとっても人間臭い役。楽しくて、懐かしくて、ちょっと寂しい、水木さんらしい作品になったと思います。どんな「目に見えないモノたち」が現れるのか、その気配をぜひ劇場で感じてください。

■松雪泰子
水木作品へのオマージュと、コラージュという今回の作品は、たくさんのピースを組み合わせて、構築するパズルのような稽古でした。何層にも、アイデアを重ねては壊し、再構築し、ベストな形につくり上げて行く稽古場は、役者全員が高い集中力で、毎日稽古に臨み体現し探してゆく。そして、それを前川さんの感じている水木作品の世界観に落とし込んでゆく。とても有意義な稽古場でした。
前川さんが感じている水木作品、そして水木さんの感性、人間性を作品を、役者が身体を使い体現していくのは、なかなか高度。水木作品がもつユーモアや社会風刺、そして精霊とされる妖怪。そして、そのすべてを包むなんとも言えない寂しさ。水木先生の描く背景には、いつもそれが漂っている。その感覚をつかむべく、稽古の合間も水木作品に触れ続けながら、この空気感を体現するにはどうしたら……と、全員で模索する日々でした。
前川さんの稽古は、パティシエが材料を何層にも何層にも重ね、まるでミルフィーユをつくっているみたいだなあと感じていました。毎日毎日、違う味わいの層が重なって行く。重なっていくたびに、驚かされる事が多く。楽しんでいました。私の中の前川さんは、水木作品のパティシエ。出来上がった作品が、極上の味わいになるようにこれから私たちがしっかりと、水木作品の質感を体現していきたいと思います。

■白石加代子
軽い日常的な会話で紡がれながら、内実は奥深い戯曲。自分が今まで取り組んだことのないタイプに感じます。ブラックコメディー、怪談、SF。いろいろな要素が、いくつもの層になっているようで、場面によって見え方が違う。それを演出家としても丁寧に一場ずつ立ち上げ、俳優たちから出て来るものも尊重してくださるので、共演の方たちとも少しずつ近づき、理解し合える良い稽古場でした。平易な日常と地続きのその裏側、特に淡い境い目のところを楽しくお客様に提示するところが、前川作品の魅力だと思っています。

東京公演は、21日(日)まで。その後、長野、大阪、愛知、宮崎、福岡、新潟を巡るツアー公演が行われる。

なお、現在発売中の本誌「シアターガイド」11月号では、前川×佐々木の対談を掲載している。公演と併せてこちらもチェックしていただきたい。

インフォメーション

『ゲゲゲの先生へ』

【スタッフ】原案=水木しげる 脚本・演出=前川知大
【キャスト】佐々木蔵之介/松雪泰子/水田航生/水上京香/手塚とおる/池谷のぶえ/浜田信也/盛隆二/森下創/大窪人衛/白石加代子

■東京公演
2018年10月8日(月・祝)〜21日(日)
・会場=東京芸術劇場 プレイハウス
・一般前売=8月4日(土)開始
・料金=全席指定S席8,000円/A席6,500円/25歳以下(A席)5,000円、65歳以上(S席)7,000円、高校生以下1,000円

■長野公演
2018年10月27日(土)・28日(日)
・会場=まつもと市民芸術館 主ホール

■大阪公演
2018年11月2日(金)〜5日(月)
・会場=森ノ宮ピロティホール

■愛知公演
2018年11月9日(金)〜11日(日)
・会場=穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

■宮崎公演
2018年11月14日(水)
・会場=メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場) 演劇ホール

■福岡公演
2018年11月17日(土)・18日(日)
・会場=北九州芸術劇場 大ホール

■新潟公演
2018年11月22日(木)・23日(金・祝)
・会場=りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館

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